6 Dec 2020

雅楽の古譜を読む:登天楽 高麗双調

三五要録は水調調弦でないとコクのオクターブが合わない。返風香調の調弦のまま全ての弦を全音高く調弦する。

三五要録では高麗双調は返風香調で弾くとあるが、それでは笛より1全音低い。水調調弦は返風香調を1全音高くしたものと同じ。

琵琶譜から#4個の調と思われるが、箏譜からは#2個の調に見える。

今回は笛達も#2個の調にして、琵琶は独奏の時に古譜のままに演奏させてた。

伏808は拍子が8と短いが繰り返しの反付から2小節間を末尾に加えて長くすれば、他の楽器に合う。


教訓抄によると男の舞いらしい。舞う間の拍子は50なので10回程くり返して演奏していたらしい。この間に1回位は曲の冒頭から演奏していたと思われる。

Youtubeに動画が上がっている。

他にも舞いがついているのもあるが、さらにゆっくりなテンポなので聞いてられない。

参考文献

  • 六調子及高麗曲譜 宮内庁書陵部 伏872
  • 六調子並高麗曲譜 宮内庁書陵部 伏808
  • 教訓抄 日本思想体系 岩波書店
  • 三五要録 宮内庁書陵部 伏931
  • 仁智要録 宮内庁書陵部 伏865
  • 楽家録巻之十八、十九、二十一