23 Dec 2020

雅楽の古譜を読む:新鳥蘇 高麗壱越調


改訂版。音階がIonian mode。序部分にパーカッションを追加。琵琶がIonian modeなのでそれに合わせた。


古鳥蘇の新しいバージョンらしい。

古鳥蘇の場合は5拍子+4拍子という構成だったが、新バージョンでは4拍子に統一されている。しかしテーマが5小節から成り、最終的には4小節から成るテーマで終曲する。

テーマをに3つのバリエーションを設けて、5小節から成る1と2を破に用い、4小節からなる3を急に用いる。長い換頭が用意されているがそれらは同一。1と2の間で演奏されるBridgeには2種類あって、1つは5拍子が挟まっている。


教訓抄によると序破と急にわけて演奏していたらしい。楽曲構成上は序は3小節程の長さしかない。破はテーマが5小節からなり、急は4小節から成るというだけで、唐楽の序破急に比べると技術が足らなさ過ぎる感がある。

 短い曲をループして演奏するという高麗楽のパターンを踏襲して、それに工夫を加えたように見える。




Youtubeに舞い付きの動画があった。

しかし、三重県の多度雅楽会の動画しかない。
この面が一体どういう意味の面なのか?

こういう不出来さというか単純さが残っているところが民衆の音楽へ影響を与え易かったのかもしれない。三重県北勢地区の獅子舞の曲楽曲構成に共通するところがある。