22 Sept 2023

お諏訪踊り

 三重県四日市市水沢町に伝承される鞨鼓踊り。

によると1720年から行われている雨乞いの祭り「水祭り」で奉納されている。

3曲伝承されている。
  • 御宮社入り
  • お諏訪踊り
  • 名所踊り

お諏訪踊りと名所踊りは七五調の歌詞である。四日市市日永地区に伝承される「つんつく踊り」も七五調の歌詞からできている。「つんつく踊り」は「江戸小歌踊り」と分類されている。古くはお寺の境内で演じられ、盆踊りの音楽であった。お諏訪踊りは現在もお寺の境内で演奏されることもあるそうだ。

御宮社入りは7、8文字から成る節を多く持つ歌詞で、他2曲とは異なる趣きである。旋律は7小節からなる太鼓のパターンに沿っている。
どの曲も冒頭に「短い道笛とねじこみ」が演奏される。
お諏訪踊りと名所踊りでは冒頭に「よけりゃ、こんこらこんして」と歌い手から声が掛かり、太鼓を打ち始める。この伴奏にのって歌い出しが歌われるが、この終わりの音と次の「短い道笛」の冒頭の音が合わない。長2度ズレている。

「短い道笛とねじ込み」はお諏訪踊りと名所踊りには本来セットで無いのかもしれない。

お諏訪踊りは、歌だけで進行する部分が長い。そのため歌の音程が徐々に下がってきたりする。歌と歌の間に笛が挟まれるが、歌に休憩をもたらす以外の意味が見出せない。この歌は本来は笛を伴わないのかもしれない。その場合歌が歌い続けることになるので、歌い手が交代しながら演奏したものを思われる。後半に歌の音価を長く延ばして歌う箇所がある。ここは歌い手の息の長さを披露する聞かせ所だったのではないだろうか。

名所踊りも歌の間に笛が入るが、こちらは歌われる名所にちなむのかどうかはさっぱりわからないが、歌ばかりが続いて飽きがこないように配慮されているのだと思う。

笛の旋律はなかなかおもしろい。古老による演奏が録音されているが、太鼓を伴っておらず、正しい音価で演奏していないと現在の演奏者は言っている。その録音の演奏はなかなか見事で活き活きしており、現在の奏者の死に体の演奏とは大きく異なる。

四日市史によると古くは太鼓が2人で演奏していたそうである。これであればより速いテンポでの演奏が簡単で、幾分速いテンポで演奏されていたのではないかと思う。

現在の演奏者は雅楽にも携わっており、譜面より4-12倍遅く演奏する雅楽の悪習慣に染まっている。それをお諏訪踊りにも適用しようとするのでテンポが遅くなり過ぎているのだと思われる。聴衆が歌詞を聞き取って、理解することができる程度のテンポが必須のハズなのだが。

雨乞いのための踊りとして綾子踊りがある。七五調の歌詞がついた歌舞であるが、鞨鼓が用いられない。

三重県北勢部では鞨鼓を用いる行事が幾つかある。

四日市市と鈴鹿市では虫送りという行事がまだ行われている地区がある。これは田んぼの周りを松明をかかげて歩き回り、稲につく害中を火に飛び込ませて駆除するという行事である。これにも鞨鼓が用いられる。地区によっては笛もつく。

獅子舞。鈴鹿市を本拠地として、四日市市や津市まで伝承されている流派がある。どれも鞨鼓を用いる。冒頭の2曲の舞は田楽系の舞で、呪術用ささらが用いられる。鼻高面は猿田彦と設定されているが、獅子舞の流派の本拠地でも猿田彦を祭っていない神社もある。
鼻高面は620伝来の大乗仏教系仮面音楽劇の伎楽の治道に源流を求められる。これは神通力を持ったインド人仏教僧という配役であった。獅子舞の演目中では獅子が鼻高面を被る口取りに噛みつくが、口取りは神通力のおかげで無傷である。日本の神は地方自治体の首長であり、神通力を持っていない。つまり口取りはインド人仏教僧という設定を下敷きにしているのである。
記紀の天孫降臨は伎楽の行道をモチーフにして描かれている。これは猿田彦の子孫が首長をしていた国が天武帝の国の整備に協力的であったからだろう。神仏習合によって神社には神宮寺が設定され、そこには伎楽や、それから派生した田楽が普及した。記紀の普及に努める立場にあったので、記紀の描写を優先して鼻高面を猿田彦と設定したのだろうと思う。
こうして伝承された伎楽や田楽から、現在の獅子舞や、呪術田楽以外の田楽系の舞楽が作られ、広まったのではないだろうか。神宮寺が真言宗だったりするのは呪術重視の宗派で平安時代からあるからだろう。

17 Sept 2023

DVDをmp4へ変換

LinuxのコマンドでDVDをmp4へ変換する方法。

参考サイト

$ ffmpeg -i "concat:VTS_01_1.VOB|VTS_01_2.VOB" -b:v 1500k -r 30 -vcodec h264 -strict -2 -acodec aac -ar 44100 -f mp4 VTS_01.mp4

音声は44.1kHz、動画はh264にしてファイルサイズを抑えた。

13 Sept 2023

ピアノ練習:ドホナーニ

ドホナーニの指の独立のための練習を行っている。
初めは動かなかった指が日に日に動くようになってくるのでおもしろい。
スケールの項は、全調のスケールとアルペジオをマスターしておくとやりやすい。

指の上げ下げの幅を狭い方へそろえて少ない上げ下げで弾けるようになってくる。椅子は52.5cm。ブラームスより低い方が合う。高過ぎると腕の短い方の肩を下げて鍵盤に合わせようとするので姿勢が悪くなる。短い腕に合わせると肩の高さがそろってくる。モーツァルトは52.5が弾き易い。

べヒシュタインのメロウで、ホールはベルリン。