2 Dec 2020

雅楽の古譜を読む:胡徳楽 高麗壱越調

読譜ミスを修正したバージョン。
 

遍鼻胡徳とも言う。酔っ払って赤くなった顔を模した面を被って宴会の酒盛りの様子を演じる。そのBGMらしい。


信西古楽図 p.16は唐の燕楽の舞いを描いたものだが、そこにある遍鼻胡童の絵では舞っており、酒盛りの様子に見えないし、面を付けている様にも見えない。

Youtubeに現代の胡徳楽の動画がある。最後の方でちょっと踊っている。

僕が古譜を読んだのがこれ。


全然別の曲に聞こえる。現代演奏している雅楽は戦国時代に絶えていた宮中の雅楽を知るものが誰も居なくなってから、地方の楽人を呼び寄せて古譜や地方に残っていた雅楽を手がかりに復興させたもの。秀吉から家光位までかかった。

当時のテンポは今よりもずっと速かったらしい。僕の古譜の読譜した結果と同じくらいのテンポだったかどうかはわからない。

Cambridge Universityが笙の楽譜をベースにしてテンポを速く設定して復曲する研究をしているらしい。盤識参軍という曲においては、芝祐輔による復曲だと演奏に5時間かかるものが、40分で終わるらしい。どう考えても演奏に5時間はおかしい。平安時代の時間の感じ方が異なったと言っても宴会で5時間も1つの曲を楽しめないと思う。

明治以降の政府が権威を高めるために雅楽の演奏を荘厳に聞こえさせようとテンポを落として演奏するように再三要請した結果が現在の雅楽。宮中の雅楽が遅く演奏され、地方もその影響を受けただろう。音楽を国家の(皇族の)権威を高めるために歪ませる使い方は非常に悪質と思う。日本人は雅楽が中華帝国の宴会用の音楽だということさえ知らなかったりする。すでに40曲程雅楽の古譜を読んでみたが、どれもテンポを上げるとなかなかおもしろい旋律が聞こえてくる。どの曲もそうなのだ。


仏教系の雅楽曲もあるし、道教系の雅楽曲もあった。明治に道教系の雅楽曲は選定から漏れてしまい、演奏されなくなった。

天武帝とか道教狂いだった天皇がいた。その後も聖武とか仏教に入れ込んだりして、国を統治する立場でありながら、科学的に思考できないバカさだった。道教の影響も日本は強く受けている。家を立てる時に土を盛ってお祓いするのは土公という中華の呪術だったりする。

現代は国民が国政の有権者なのだから、国民はあるがままの本当のところを知らなければ判断できない。その情報は左翼系メディアTVと新聞によって偏向報道されていて、国民は洗脳されている。教育はその準備段階。教師は国家の左翼化に貢献しているのだ。日本を左翼化したいのは隣の中国。そしてアメリカの共産系の政治。日本の優位な技術力、生産力を破壊したいのはグローバルビジネス。

世界と関わらないという選択ができないのだから、これらの悪い勢力に対して徹底的に対抗して日本を守っていかなくてはいけない!


参考文献

  • 六調子及高麗曲譜 宮内庁書陵部 伏872
  • 六調子並高麗曲譜 宮内庁書陵部 伏808
  • 教訓抄 日本思想体系 岩波書店
  • 三五要録 宮内庁書陵部 伏931
  • 仁智要録 宮内庁書陵部 伏865
  • 楽家録巻之十八、十九、二十一
  • 信西古楽図 p.16 国立国会図書館