16 Aug 2021

雅楽の古譜を読む:阿夜岐利 高麗壱越調 2

 ”あやぎり”と読む。

日本の雅楽の右方楽に分類されている曲。

以前に記事に書いた。

雅楽の古譜を読む:阿夜岐利 高麗壱越調

Youtubeでアルファベットで検索してみたらインドの音楽が引っかかってきた。

AyagiriとかAigiriとか綴っている。

”Ayagiri Nandini”と歌い始まるこの曲。

踊りがついているのもある。


これとは別の動画で冒頭が拍子のない序奏のように奏でられているのもあった。

雅楽の阿夜岐利は女面をつけて舞う。右方楽には仏教系の舞曲と思われるものが幾つもある。左方楽にもあってそれらは林邑楽といってヴェトナム辺りにあったチャンパという国からもたらされた。752の大仏開眼供養で演奏された。

阿夜伎利は能の女舞の面に引き継がれ、さらにはおかめひょっとこのおかめの面になったと考えられている。
その元がヴィシュヌ神を讃えるインドのラップ(声明)だったとは。。確定ではないが。

ヴィシュヌ神は仏教を守護する神とされているらしい。原始仏典では見たことない名前だ。

聖徳太子が”諸仏の供養に楽を用いよ”と詔したのは、インドの宗教の習慣の影響なのか。

現代のインド映画でもダンスは欠かせない要素らしい。

実におもしろい。

Youtubeに現代の雅楽の綾切があった。

2倍速再生にしてもまだまだ遅いと思う。少なくとも4倍必要なのでは。現代の雅楽は明治にアレンジされたもの。テンポは政府が再三にわたってゆっくり演奏するよう要請したため超遅い。荘厳に聞こえるようにして国の権威を上げたかったらしい。

そんなハッタリ止めてほしい。科学教育やってるのに国家財政でまかなわれてる雅楽がハッタリってどういうことだ!!

僕が古譜を読んで適当なテンポを設定したもの。


オリジナルと思われるインドのとは随分違っている。ずっと旋律が音楽的。