11 Oct 2021

雅楽の古譜を読む:走井

 ”はしりい”

催馬楽の一つ。

Youtubeで独唱で歌っている人がいたので、どの位古譜に基づいているのか調べるついでに古譜にを音源化した。

まず独唱の。


こんなゆっくりだったのだろうか?

古譜を読んでみるとおもしろいことに気がついた。この曲には同曲として別のバージョンも譜に記載されている。この歌はE Dorianで単調系なのだが、同曲の方は最後に長三度を歌って長調系で終わるように聞こえる。これってピカデリー三度。

同曲のバージョンも起こして置いた。


先の独唱版は芝祐靖氏の復曲。彼の仕事は明治以降の雅楽の路線を踏襲したものになっている。必ずしも古譜を再現しているわけではないので、古譜をそのままに音にしている僕の動画とは異なってしまうわけ。こういう人の仕事が世の中で真っ当に通ってしまってるって本当におかしい。