1 Oct 2021

雅楽の古譜を読む:新撰笛譜

双調、黄鐘調、盤識調しか現存していない笛の譜面。

この譜面は音価が明確に書かれていないし、小拍子や百の位置が仁智要録や三五要録と異なっていたりして読むのが困難である。

仁智要録や三五要録に同じ曲が収録されていれば、それを手がかりにしてこの笛譜を修正したり、音価を設定して読むことができる。音価が明瞭に示されている譜がなければ、正しく読めない。先の記事にある仁智要録の妓楽の様になってしまう。

 後世の笛譜は音価を明瞭に記すようになっている。譜は進化していたらしい。