5 Sept 2021

雅楽の古譜を読む:高麗楽の音取

 ”ねとり”と読む。

昨日に続いて高麗楽の音取を読んでみた。高麗笛と篳篥に三鼓が入る。

まず現代の。しかし三鼓は入っていない。


古譜を読んで見たところ冒頭の笛は楽譜と合うが篳篥から合ってない。これも明治になってから作られたのか?

僕が作った音源動画では高麗双調は2:30から。


笛と篳篥の組み合わせは曲の末端(最後)が合うように合わせた。笛と篳篥では”火”の意味が若干異なる様子。

高麗壱越調はE Mixolydianなのだろうか?曲はE Ionianで書かれているように聞こえる。


琵琶を追加した。楽家録によると笛から始まり、篳篥が続き、琵琶と鼓は中華曲の音取と変わらないとある。実際のところ笛と篳篥は自分で音程を作りながら演奏しているので、始めから正確な音程で吹けない。中華曲の音取の場合は音程が決まっている笙を先に鳴らし、また常に鳴らしているので、笛達はそれに合わせることでチューニングできる。

高麗楽の場合笙を用いない。そうなると琵琶をあらかじめチューニングしておいて、笛達はそれに合わせることで正しく演奏できる。ということは琵琶は笙の様に始めから最後まで演奏し続ける必要がある。

と考えて琵琶を配置した。