1 Apr 2022

雅楽の古譜を読む:三十二相

 散吟打毬楽と共に演奏されるという三十二相。

Wikipedia: 三十二相八十種好によると釈迦の身体的特徴を詩にしたもの。

論文がいくつもある。

東大史料編纂所のHi-CAT Plus DBで見れる。伏1089


Youtubeにいくつか動画が上がっている。


曲は2部から成っている。まず散吟打毬楽の旋律ベースのもの。次に迦陵頻の急ベースのもの。

旋律から推測するとテンポはどちらも同じ程度と思われる。そうでないと装飾音が歌えない。

琵琶譜の譜字で音程が書かれている。調弦は返風香調の水調と思われる。そうであれば水調の散吟打毬楽を移調する必要がない。雅楽の水調曲はA Ionian(長音階と同じ)で書かれている。三十二相の場合はD#が用いられているのでA Lydianだろう。

迦陵頻は完全5度上に移調する必要がある。迦陵頻はD Mixolydianで書かれているので、三十二相はA Mixolydianだろう。

現代の雅楽は江戸時代に宮中の雅楽が復興された折、儀式用に編曲されたものを演奏している。明治になって明治撰定譜としてまとめられた。これに収録されている譜は延忠拍子で、平安時代に成立した箏の古譜(仁智要録)と異なっている。左手で音程を作りながら弾くのが本来の双方であるが、明治撰定譜ではこれがオミットされている。よって旋律は平安時代のオリジナルの響きがするわけではない。

平安時代に成立した箏と琵琶の古譜(仁智要録と三五要録)がネット越しに無料で見ることができる。それらに収録されている曲をほぼ全曲読んだところ、それらには古代中華帝国で演奏された宴会用の舞楽、ノリノリの曲が書かれていた。現代演奏されるタルい雅楽とは全く異なる。それらの譜から音源を作って公開してある。著者のYoutube channelの再生リストに調毎に整理してある。

現代の雅楽は唱歌によって継承されているが、その唱歌は四分音符一つに対して二つ文字が当てられている。またそれを遅々としたテンポで歌う。これは儀式用にタルいテンポで演奏されるよう編曲する際に間延びした箇所を抑揚によってごまかす手法を継承しているものと思う。

また現代は笙で和音が演奏されるが、古譜では調子、音取といった曲以外の譜は単音で記されており、和音はほぼ使われていない。そして調子、音取といった和音を中心に演奏するための譜には細かく指示が書かれている。現代でも中国の農村で笙が演奏される。その演奏は旋律に完全5度上の音、またはオクターブの音を追加してハーモナイズされている。これなら複雑ではないので、覚えて演奏できると思われる。日本の雅楽も江戸時代に復興される以前にはこうしたハーモナイズをしていたのではないだろうか。

三十二相はそれぞれの曲の元ネタとなる散吟打毬楽と迦陵頻 急と一緒に演奏することができる。旋律は完全に一致しないが聞ける。

散吟打毬楽には黄鐘調の譜もあるが、こちらは中間部分のフレーズが、水調の譜と合わない。そして水調の譜は三十二相とほぼ合う。

著者が古譜から作った音源はこちら。


全曲演奏しても6分ほどのものである。前半部分は詩の漢字一文字に対して2拍割り当てられている。
後半部分は催馬楽の用に旋律に対して自由に歌詞を当てたと思われる。

皇室の儀式でも、神社の祭礼でも、結婚式でも、地域の仏教的行事でも雅楽はタルく演奏されているが、それは江戸時代以降の姿であって、元々の雅楽の姿ではない。現代は皇室の儀式も平安時代の服装で行われているが、音楽、雅楽も神楽も江戸時代以降のハッタリ奏法で演奏されているのが現状である。

このハッタリ奏法は、”さくらさくら”を4-12倍遅いテンポで歌ったようなものである。そんな遅いテンポから元の曲想を想像できるだろうか?

仏教はもともと呪術系の宗教が蔓延って人を精神的に支配していた状況で、科学的観察と思考を取り戻すための修行であったと著者は考えている。現代の仏教は大乗仏教で、悟った坊主の間では民主主義で話し合って物事を決めるが、悟っていない人たちは教義を信仰させてコントロールし、お布施を巻き上げてパトロンにするというのが大乗仏教だったりする。

その仏教も今では形骸化していて、科学的に思考できる悟った坊主などほとんどいないと思われる。それがこの記事の冒頭であげた天台宗の三十二相の動画でわかる。科学的に観察し思考できるなら、僕が古譜から作った音源とほとんど同じ演奏に成るハズなのだが、全くそうなっていない。彼らの頭は一般人と同じく毒されたままで悟っていないのである。

皇室など神道系の雅楽の演奏も古譜とは異なる演奏をしている。これは鎌倉から明治まで政治の中枢から干されて、首都から離れた関西に住んでいた天皇家を明治になってから西洋列強の君主国っぽい国に見せるように担ぎだされたお神輿君主の権威を崇高に見せるために雅楽を荘厳に演奏されるため政府が遅いテンポでの演奏を度々要請した結果である。

現在の天皇は皇太子時代に、日本少林寺拳法連盟を手下にして旧皇族の子孫の子供にリンチをかけて従わせていた。彼は”自分が王だぞ、従え!”と言っていた。人徳で皇室を支えるために協力を得ることができないくらいバカで愚かものなのである。女をあてがって引き込むとか常套手段だし、気に入らない奴の悪い噂を流して音せしめたりする。民法で違法なのだが、大学出ていてもそんな知識など活用されていない位ハッタリなのだ。
彼は毎年休暇で一人で英国へ行き、散歩を楽しんでいるが、どうして家族を連れていかないのだろう?キリスト教か何かの権威の元に支配されていて、報告したり、使命を得たりしに行っているのではないだろうか?
その母親の美智子はキリスト教徒で、異教徒を堕落させることで天国に行けると洗脳されており、自分の子供達を見事愚かものに育て上げることに成功した。イジメられるハズだよ、皇室の世継ぎを堕落させて育てるなんて。
愚かものとして育った子供の子供が愚行を行っている。それが真子。話にならんね。

今上天皇は雅楽を本来の姿に戻すことに反対している。宮内庁の楽士には雅楽を本来の姿に戻したいと思っているマトモな楽人がいるのだが。実力のない自分では成果をあげられないので、成果の上げられそうな奴に押し売りで協力して自分の成果として報告するのが今上のやり方。そしてその協力を拒む奴には嫌がらせを行うなど妨害工作をする。それが学問の自由に反すると知っていても従ってしまうバカな民が普通にゴロゴロしている。三重県四日市市楠町本郷と南五味塚がそういう地域。