24 Dec 2021

雅楽の古譜を読む:朗詠2

 "一声”という曲がちょっとおもしろかった。


”あかつき”というところが早口。これは他の曲には見られない。時々漢字の読みの初めの仮名が抜け落ちているところがある。この場合、譜に書かれている次の音程を当てはめて仮名を当てているのだが、これで正解かどうかはよくわからない。

この曲は数小節置きに同音反復が行われている。これは一定の拍子に基づいていない。

今回は拍子は一定の拍子にした。元々はどのように演奏していたのか?早々に現代の様なハッタリ演奏法が成立したのか?楽家録には朗詠について書かれていない。


Wikipediaによると朗詠に類似の歌い方が中国にあるらしい。吟誦(ぎんしょう)。

オペラの台詞の箇所みたいな感じか。

他の例。


こちらは詩を読んでるのに近い。

日本の伝統文化が中華の文化の影響を受けているのは当然と思う。しかし吟誦と朗詠は差があり過ぎるように聞こえる。

譜にある朗詠は全て読んだのだが、全く納得いかない。覚えにくい。レパートリーが膨大にあったようなので、覚えにくいはずはないと思う。一定の拍子は無かったのだろうが、覚えやすいフレーズはあったように思う。