25 Aug 2022

明治撰定譜を読む:蓆田

 催馬楽の蓆田。岐阜県の席田小学校は催馬楽の蓆田の発祥の地らしい。小学校で雅楽体験会を行っている。

席田小学校 雅楽体験会

このサイトで見れる越殿楽と蓆田、蘭陵王は、古譜とは全然違う。

今回蓆田の明治撰定譜を読んでみたが、それと上記サイトの演奏動画はまた違う。現代の演奏は明治撰定譜に基づいていると思っていたが、違うのかもしれない。明治時代よりもさらに権威を高くしめすためにおかしな編曲にしたのだろうか?

明治撰定譜は結構整理されて書かれている。ほぼユニゾンなのは古譜のにも見られる。4/5拍子なので、本来の4/4拍子のノリノリな感じがない。権威を高く感じさせるためのハッタリ手法だろうか?


この曲は管楽器の古譜も残っている。


三五要録の退宿徳の譜に添え書きされている笛譜は、装飾が取り除かれ簡素な旋律となっている。新撰笛譜の旋律も簡素に書かれている。平安時代末期までは木管楽器は箏琵琶よりも簡素な旋律を吹いていたらしい。
そこで木管楽器の譜を新に起こしたのがこれ。箏と琵琶は古譜のまま。