17 Jul 2023

読書感想文:非常時と日本の国防

石原莞爾陸軍大佐の講演録

非常時とは次の新時代が生まれでて安定するまでの過程に現出する世界未會有の大動謡を言う。
長い間世界を支配して居た自由主義が諸君の見るが如き積幣を生みて減び、その産物たる国際競争最後の幕たる戦争が拡大され深刻化される。それが一過してここに新しい次ぎの時代が生まれる。この時代の出現までの陣痛、それこそ絶対免れ難い生死を堵する大陣痛、これが非常時。

*伏せ字で意味の分からないところがある。

自由主義経済のもとに於いては、特に農村疲弊が深刻。自由競争の結果、極く少数の極大富豪と無限に多い極貧階級との2つになって、国家は危機に頻する。自由主義経済の滅亡もここに至って必然である。

国民の経済的能力が十分に発揮されない内に戦争が勃発すると大問題。
日本には偉大なる発明の天才が居るけれど之れが研究に十分の資力を欠くが故に思う通り行っていない。現在の自由主義を排し速かに新しい真正の経済組織を打ち立てて発明の天才の保護養成に大努力を払わなければならない。

大戦を前にして、日本の経済状況を改善し、国防を万全に整えるということを言っている。自由主義に問題があるというのが興味深い。僕の人生では自由主義以外を経験していない。僕はなんとも生き難いと思う。人は他人の金をなんとかむしり取ろうと考える。家族間でもこう。人心荒廃だと思う。当然一家離散。