18 Sept 2020

雅楽の古譜を読む:伎楽

 

楽曲構成とかは以前のブログ記事に書いた。
仏教系音楽劇の伎楽は612年に日本へ伝来し、広められた。それから150年位は大人気だったらしい。
伎楽譜は幾つか残っているが、飛鳥時代の譜面ではない。
上記の動画は仁智要録という箏の楽譜を集めたものを音源化した。
現在の雅楽の手法では元のテンポの4~16倍の遅さで演奏する。これは明治以降の日本政府が国の威信を高めるため荘厳に聞こえるようにゆっくり演奏するよう宮内庁雅楽部に要請した結果らしい。この遅すぎるテンポによって雅楽の原曲の印象が伝わらなくなっているのが非常に残念で馬鹿らしい。日本政府(これを支持している国民)の音楽に対する理解の低さを表している。
伎楽譜は林謙三によって研究されているが上記の雅楽手法で読まれている例もあっておかしな印象を感じていた。それ故自分で読んでみることにした。
各曲は結構短い。繰り返して演奏されていたのか?配役の登場毎にジングルの様に演奏されたのかはわからない。伎楽譜は幾つかあるが中身が同じ曲とは思えない程異なるものもある。伎楽に含まれている獅子でも平安時代末期にはすでに宮中と天王寺住吉大社のとはかなり違っていた。(教訓抄)

東京国立博物館のデジタルアーカイブに伎楽で用いられた面がある。
だいたい面毎に音楽がついている。
飛鳥時代の面を見てみる。
お寺の門にある金剛力士像。実は金剛と力士は別人。
その力士がこちら。
多分口髭があった。
金剛はこちら。

こちらも口髭顎髭があったと思われる。微妙だが口が開いている方が金剛らしい。
金剛力士像には短い棒を持っているものがある。その棒は太極棒という名称で売られている。武闘派仏教というのがある。古代には深く結びついていたと思われる。キリスト教もイスラム教も破壊活動やテロ活動をした。日本でもオーム真理教が地下鉄サリン事件起こしたし。怖い側面がある。公明党の母体の創価学会も武力集団持っている。その人達をつかって強迫することもあるから質悪い。大学のゼミや同好会等で罠をはって入信させる例がある。名古屋大学古楽研究会で行われていたが、大学側に抗議しても消極的な対応しかされなかったので、後に暴力事件に発展した。名古屋大学や古楽研究会はこの件を口外されたくないらしいが、国立大学内で行われている不正な宗教勧誘の実態を隠すことは社会不正義だからあちこちで話題にし続けている。

音楽のついていない面もある。それが治道。

鼻が長い。これが当時のインド人を特徴的に表している要素らしい。良く見ると黒髪?が描かれている。坊主じゃない。日本では天狗として今に伝わる。古事記や日本書紀では天孫降臨の際、天之受女にたらし込まれて道案内をしている猿太彦がこの容貌で描かれている。これら史書は伎楽伝来から100年後に書かれていて、当時はまだ伎楽が人気だった。それをモチーフにして描いたと考えられる。天孫降臨自体怪しい話しだが、よりでっちあげ感高まる。御霊会の行列を先導する散手も鼻高面を被っている。為政者は神道系の呪術では効果がなかったので仏教系の呪術をたよった。

この面に似ているのが婆羅門。カースト制を作ったバラモン教のバラモン。

鬚があったらしい。鼻や耳の特徴が治道と同じ。

動画の2曲目に呉公がある。その面がこれ。

鼻の特徴が異なる。舞台では笛を吹いたらしい。江戸時代に宮中の雅楽が復興された。
また異なる民族的特徴を示す面がある。崑崙。
これはアフリカ系黒人奴隷と思われる。アフリカ系黒人奴隷はアメリカで用いられるよりもずっと前に東南アジアで用いられていた。ずっと時代が下るが織田信長の家来に黒人がいた。この崑崙が用いるアイテムがマカケ。ブータンの仏教系の祭りでは僧がマカケを持って若い女性に性教育する。