権現まとめ
- Wikipedia: 権現
明治の神仏分離令によって祭神を神道の神に変更した例が多い。上記リンクに列挙されている権現の内、置換された神道の神の名前があるものを下記にまとめた。
- 春日権現、春日大明神
春日大社の信仰
武甕槌命(たけみかづち)、経津主神、天児屋命、比売神
- 鹿島大明神
茨城県鹿嶋市宮中にある神社、常陸国一宮
藤原氏の祖神
武雷命
- 香取大明神
千葉県香取市香取にある神社、下総国一宮
藤原氏の祖神
斎主命、経津主神、伊波比主神/斎主神、斎之大人
- 愛宕権現
愛宕山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神号。神仏分離・廃仏毀釈が行われる以前は、愛宕山白雲寺から勧請されて全国の愛宕社で祀られた。
イザナミを垂迹神、本地は地蔵菩薩とする。全国の愛宕社の多くは、若宮(太郎坊大権現)に祭られていたカグツチを初めとする神々を祀る神道の愛宕神社となっている。
イザナミ、カグツチ、ハニヤス
京都市右京区嵯峨愛宕町にある愛宕神社 総本社
神仏習合時代は愛宕権現を祀る白雲寺
火伏せ・防火
伊弉冉尊、埴山姫神、天熊人命、稚産霊神、豊受姫命
- 秋葉権現
秋葉山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神号。火難除けの神慶応4年(1868年)の神仏分離・廃仏毀釈は各地の秋葉権現も対象となった。
火之迦具土大神
- 熊野権現
熊野三山に祀られる神
家津美御子(スサノオ)、速玉(イザナギ)、牟須美(ふすび、むすび、または「結」とも表記)(イザナミ)
伊邪那岐神,事解之男神
伊弉冉尊、速玉男命、事解男命
- 金毘羅権現
香川県琴平町の象頭山に天竺から飛翔し鎮座した山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神
大物主、崇徳天皇(1165から合祀)、大國主命
- 蔵王権現
インドに起源を持たない日本独自の仏で、奈良県吉野町の金峯山寺本堂(蔵王堂)の本尊
安閑天皇、大己貴命、少彦名命、国常立尊、日本武尊 、金山毘古命
- 薬王子大権現
阿波市土成町にある薬王子神社(奇玉神社)
大己貴命、少彦名命
- 鈴鹿権現
元は鈴鹿峠の東側に位置する三子山(鈴鹿嶽、武名嶽、高幡嶽)を神体山として中央の峰に瀬織津姫、左右の峰にそれぞれ伊吹戸主と速佐須良姫の3神が祭祀されていた。
瀬織津比売神、気吹戸主神、速佐須良比売神(片山神社)
- 清瀧権現
京都市伏見区所在の真言宗醍醐派総本山、醍醐寺の守護女神
大綿津見神、大山咋神、瓊瓊杵尊、大山祇神
- 根津権現
江戸時代には山王神道の権現社であった根津神社の神
須佐之男命、大山咋神(山王大権現)、誉田別命(八幡大菩薩)
- 白山権現
白山の山岳信仰と修験道が融合した神仏習合の神
伊弉冊尊(イザナミ)、菊理媛
- 八王子権現
近江国牛尾山(八王子山)の山岳信仰と天台宗・山王神道が融合した神仏習合の神。日吉山王権現もしくは牛頭天王(ごずてんのう)の眷属である8人の王子を祀った。神仏分離・廃仏毀釈が行われる以前は、全国の八王子社で祀られた。
多紀理毘売命、市寸島比売命、多岐都比売命、正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命、天之菩卑能命、天津日子根命、活津日子根命、熊野久須毘命
- 山王権現(山王信仰)
日枝山(比叡山)の山岳信仰と神道、天台宗が融合した神仏習合の神である。天台宗の鎮守神。日吉権現、日吉山王権現とも呼ばれた。
大山咋神、大物主神又は大国主神
- 鵜戸権現
宮崎県日南市にある鵜戸神宮(うどじんぐう)にあった信仰
日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊、大日孁貴、天忍穂耳尊、彦火瓊々杵尊、彦火々出見尊、神日本磐余彦尊
- 深淵権現
高知県香南市野市町西野にある深淵神社の信仰
江戸時代は「深淵権現」「十禅師権現」と称していた。