平安時代末期以前にすでに廃絶曲だった。天暦(947-957)年代に多好茂が舞いを考えて再興した。明治時代に宮中の雅楽のレパートリーから外されたらしい。他に道教系の千金女児や案弓子等も外された。仏教系の舞い楽は残された。廃仏毀釈だったのに。
雨乞いのために用いられ、必ず雨が降ったと教訓抄には書いてある。おおよそ8回程くり返して演奏される間舞われる。
蘇志摩とも呼ばれ最後の”利”の字が省かれることもある。この”利”が何を意味するのか不明。
この曲には異名がある。廻庭楽とか敷手とか。敷手は別に曲がある。右方楽には鶴舞もダブってある。
Youtubeに動画があった。
再生速度2倍にすると少しは楽しめる。旋律がユニゾンで演奏されているのがよくわかる。この演奏は僕が古譜を読んで音源化したものに近い。
琵琶は水調調弦、箏は壱越性調調弦で読むと互いに合う。
参考文献
- 註大家龍笛要録譜 宮内庁書陵部 鷹609
- 教訓抄 日本思想体系 岩波書店
- 三五要録 宮内庁書陵部 伏931
- 仁智要録 宮内庁書陵部 伏865
- 楽家録巻之十八、十九、二十一