”いまよう”
平安中期から鎌倉時代に流行した歌謡。
歌詞は残っているし、楽譜も一応ある。それが本当に平安期のものかわからないが。
雅楽や催馬楽がばっちり譜で残っているので、今様が採譜できなかったということなかったと思う。
音程が書かれている譜を読んでみた。朗詠と異なるところはスケールの第5音以外でも装飾音が付く所。
この譜は神楽歌でも用いられている書式のもの。歌詞の左に線が書かれていてそこに音程が書き込まれている。百と小拍子が書かれていないと各音程をどれくらいの長さで歌うのかさっぱりわからない。
この音価がはっきりしない書き方は音取や調子の書き方。
歌詞が”や”から始まる。これは神楽歌にある早歌というものとそっくり。譜を比べてみたが、今様の譜に書かれている線とは全く一致しなかった。
早歌は延と早の2種類の旋律で構成される。