Youtubeにある動画
6:27から。舞いがつくと倍遅く演奏するという慣習がある。
古譜を読んで、その旋律が聞き取りやすい位のテンポを設定したもの。
この曲は途中から微妙に調性が変わっている。G Ionianで始まってG Lydianへ変わる。雅楽の曲でこうやって調が変わる曲は珍しい。
この調性の変化は必須なのだろうか?ということで3つの調で転調(正しくは転旋?)させないで聞き比べてみた。
- まずはLydian。壱越調の枝調子の沙陀調がD Lyidan。
- 次にMixolydian。壱越調がD Mixolydian。
- そしてIonian。これは現代の長調と同じ。右方楽でも琵琶がIonianで書かれている例が幾つかある。
最もましなのはIonianのように思われる。それに一工夫加えているのが、琵琶の古譜に書かれているものの様子。
雅楽で使われている調性は学術的に特定されている。Lydian、Mixolydian、Dorianの3つしかない。しかし琵琶がIonianで書かれている例がある。学者で江戸時代に混入したと考えている人がいる。
ある程度速いテンポで聞くと曲の印象がつかめるので、どの調性が最も適しているか分かる。Ionianモードも古くから使われていたのではないだろうか?
笙にはFを出す管が無いのでG Mixolydianはあり得ない。そうすると双調はG Ionianだったのだろうか。